協議会について
会長挨拶

当協議会は1979年に(当初は「外用剤開発研究会」として)設立され、2024年に45周年を迎えました。日本製薬団体連合会の業態別団体として、外用製剤に関する様々な問題について調査研究を行い、円滑で安定的な供給を通じて国民医療の向上に貢献することを目指して活動しています。
創設以来、局所性経皮吸収型鎮痛剤の有効性と安全性を確固たるエビデンスに基づいて確立し、医療従事者や患者様への啓発活動を推進し、品質向上にも注力してまいりました。その結果、外用貼付剤は腰痛や変形性関節症といった運動器疾患の治療において不可欠な治療手段となり、最新の「慢性疼痛治療ガイドライン(2018年3月)」や「変形性膝関節症治療ガイドライン2023」においても、エビデンスに基づく使用が強く推奨されています。
さらに、局所性鎮痛剤で培った経皮吸収技術を応用して開発された全身性経皮吸収型製剤は、がん疼痛、認知症、パーキンソン病など幅広い疾患に適応し、患者様のQOL(生活の質)向上や健康寿命の延伸に貢献しています。今後、外用貼付剤の役割はますます重要になると考えています。
また、2019年以降、塗布剤の諸問題に取り組むため、塗布剤の開発や製造販売を行う企業も当協議会に加入しました。これにより、ステロイドや抗真菌薬といった基本的な外用医薬品の普及啓発活動に取り組んでいます。
今後も、外用製剤を通して国民医療の向上に貢献するために、安定供給の確保と新たな経皮吸収技術のイノベーション推進に取り組んでまいります。皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
会長 藤岡 実佐子